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平屋の外壁塗装に足場は必要?2階建てとの違いを検証

日本の住宅は二階建ての戸建てが多いですが、中には平屋建ての住宅もあります。
敷地を贅沢に使った平屋の建物は魅力的なので、できるだけ長く住み続けられるよう、メンテナンスをしっかりとしていきたいものです。

10年に一度といわれる外壁塗装工事は、メンテナンスのうちのひとつです。
二階建ての塗装工事の方法や目安についての情報は手に入りやすいですが、平屋の場合は高さが低いことで、割安になるのでしょうか?

平屋の戸建ての塗装工事について、費用面や工事の方法の違いを詳しくみていきましょう。

目次

平屋のメリット

一階建ての戸建てのことを平屋と呼びます。
日本では、一昔前では平屋の家が主流でした。
和風の昔ながらの家をイメージすると、平屋の家が思い浮かぶでしょう。

平屋は階段がなく移動がしやすいため、幼児や高齢者が居住するのに適しています。
そのため、保育園や介護施設では平屋の建物が多く使われています。

戦後の高度経済成長期以降は人口が増加し、住宅に使える土地が少ない日本では二階建ての住宅が急激に増えました。
現在では、住宅全体の約8割が二階建てと言われています。

しかし近年再び平屋の良さが見直され、新築の建物に占める平屋の比率が急激に増えてきています。
デザイン性の高い平屋が多く登場して、イメージが変わってきたこともひとつの要因でしょう。

平屋の住宅には多くのメリットがあります。一例をご紹介します。

バリアフリー

日本人の寿命が長くなり、高齢化が進むことで老後を長く過ごすようになりました。
このような世相なので、足腰が弱ってしまってからも長く住み続けられるよう、住宅のバリアフリー化に注目が集まっています。
階段が無く、水平方向の移動だけで済む平屋は、生活しやすい住宅と言えます。

毎日、洗濯物を持ってバルコニーまで移動したり、掃除機を持って階段を上り下りしたりするのも、お年寄りには重労働で危険が伴います。
最近では既存の二階建て住宅の二階部分を撤去して、一階建てにするリフォームにも注目が集まっています。

メンテナンスがしやすい

平屋は屋根が低く、地上からでも屋根まで見通せるため、不具合を早期に発見しやすいです。手が届く範囲あるいは脚立やはしごで届く範囲の不具合であれば、見つかった時に素早く修理にとりかかることができます。
住宅は長く住み続けるためには維持管理に手間も費用もかかりますが、平屋であれば二階建てよりメンテナンスが容易で費用も抑えることができます。

平屋の外壁を塗装する方法

外壁の塗装工事をする際に、平屋と二階建てで一番大きく違う点は高さでしょう。

二階建ての外壁塗装では高所の作業が発生するため、必ず足場を組んで塗装をします。
しかし、平屋の場合にはケースバイケースで、必ずしも足場が必要とは限りません。

手が届かない場所でも工夫をすれば、足場を組まずに塗装をすることもできます。
ここでは、平屋の外壁塗装でよく行われる作業方法を挙げてみます。

固定の足場を組む

平屋の場合も、二階建てと同様に足場を組むこともあります。
足場の多くは、ビケ足場と呼ばれる金具のパーツを組み合わせて、ハンマーで打ち込んで固定するタイプです。
ビケ足場には、階段や床があり移動しやすくなっています。
外壁塗装と同時に屋根の塗装工事を同時に行う場合には、基本的に足場が必要になります。

脚立足場を使う

脚立の上部に踏板が設置されている、幅の広い脚立のようなものを脚立足場と呼びます。
脚立足場は、立ち馬と呼ばれることもあります。
簡易的な足場で、組み立てや解体が手軽です。
ただし、届く範囲が狭いため、足場を移動させながら塗装をします。

また、一般的な脚立を二つ並べて、その上に踏板となる板を横に渡して踏板の代わりとして、足場とすることもあります。
このような足場は不安定なので、軽度な補修など短時間で済む作業に使われることが多いです。

脚立、はしご

平屋では、脚立やはしごのみで塗装を行う場合もあります。
手が届く範囲の作業を行ったら、また次の作業場所に脚立やはしごを移動しながら作業を行います。

足場は組んだ方がいい?

足場を組むかどうかは、施工する業者の方針によっても異なります。
そのため、まずは業者に相談してみるのがよいでしょう。

平屋と一口に言っても、高さや屋根の形状は異なります。
脚立では届かない場所がある場合には、足場を組むしかありません。
実際に塗装をする建物をみてもらった上で、判断してもらいましょう。
足場を組むには費用がかかりますが、メリットも多いです。

安全性が高まる

足場が脚立などでは、作業中に落下する危険が伴います。
また、傾斜地など不安定な場所では、脚立の使用が難しいこともあります。

足場がしっかりとあれば、職人は塗装作業に集中できますし、塗料の缶や道具を足元に置くことができます。
作業に集中できれば、その分仕上がりにも差が出ることでしょう。
足場があれば、突風が吹いても簡単には倒れず安全です。

作業がスムーズ

脚立の足場の場合では、一か所の作業が終わる度に、脚立を移動しなくてはなりません。
そのため、非常に非効率的です。
足場は一度組んでしまえば作業中には手間がかからず、スムーズに塗装工事が進むため、結果的に工期を短くすることができます。

飛散防止シートをはれる

足場が無い場合、飛散防止シートをはることができません。
これでは、高圧洗浄の汚水や塗料が周囲に飛び散ってしまいます。
特に隣家が近い場合には、飛散防止シートは必須なので、足場を組んだ方がよいでしょう。

屋根も同時に塗装できる

平屋の場合でも、屋根の塗装の際には確実に足場を組むことになります。
外壁も屋根も、およそ10年程度のサイクルで塗装を行うため、同時に塗装をすることが多いです。
どのみち屋根の塗装で足場を組むのであれば、同じタイミングで外壁も塗装した方が、費用面でも効率が良いでしょう。

費用は二階建てより安い

足場代は、とても費用がかかるイメージがあるかもしれません。
そのため、足場無しでの塗装ができるとなったら魅力を感じるかもしれません。

しかし、実際には足場を組むとしても、平屋なら二階建てよりは安価です。
なぜなら、足場代は基本的には足場を組む面積に単価を掛け合わせて算出するからです。
二階部分が無い平屋の方が、面積が少なくなるため費用が安く済みます。

足場が必要か迷っている方は、イメージにとらわれず、まずは見積もりを出してもらってから検討してみるとよいでしょう。

足場と労働安全衛生規則の関係

足場を組むかどうかは、業者の方針にもよるところが大きいです。
一方で、そもそも労働安全衛生規則では、作業者を守るために2m以上の高さで作業をする際には、足場を組むかそれに準ずる措置を講じることとなっています。
一般的な高さの平屋の場合、外壁の一番高いところは4m前後なので、規則の通り足場を組んだ方がよいケースが多いと思われます。

万が一、足場を使わない作業中に職人が落下してしまうなどの事故が起きた場合には、施工業者の責任が問われます。
もちろん、依頼した施主が責任を問われることはありませんが、あまり気持ちのよいものではありません。

高所作業では、無理は禁物です。
業者が足場を組むことを勧めているのに、節約のために足場無しでお願いするというのは避けましょう。

「足場を使わなくてもできますよ」「安くなりますよ」などという業者は、もしかしたら職人を守ることを二の次に考えているのかもしれません。
このような姿勢は、塗装の仕上がりにも影響してくる可能性があります。
もし足場無しでの作業を提案されたら、その理由を聞いて納得できる内容かどうか検討しましょう。

平屋の外壁塗装の費用相場

平屋の外壁塗装工事の場合、二階建てと比較すると平均的な費用相場は低いです。
これは、平屋の方が外壁の面積が少ないケースが多いからです。
もし平屋でも面積の広い建物なら、費用は高くなります。

外壁塗装工事の大まかな見積方法は以下のとおりです。

「足場 + 養生 + 高圧洗浄 + 塗装 + 諸経費、雑費」

このうち「諸経費、雑費」以外の項目は、塗装する部分の面積に平米単価を掛け合わせて算出します。
要するに、建物が広くて高さが高いほど、塗装面積は広くなり、価格が高くなる仕組みになっています。

見積もり金額に大きく影響するのは、

  • 塗装する面積
  • 足場の有無
  • 塗料の種類

の3つです。

足場代は、全体の費用の20%程度と比較的大きな割合を占めます。
50万円の塗装工事の場合は10万円程度です。

塗料の種類は、ウレタン、シリコン、フッ素などグレードが多様です。
それぞれに耐久年数も異なるので、一概にどれが良いとは言えません。
耐久年数が長いほど価格も高くなる傾向があるので、次の塗り替えタイミングを考慮しながら決めるとよいでしょう。

わかりやすい事例として、延べ床面積が40坪、シリコン塗料使用の場合で概算の費用を比較してみます。

【二階建ての場合】
高さ6mと仮定
工事総額:90~140万円

【平屋建ての場合】
高さ3mと仮定
工事総額:60~90万円

同じ建坪の場合は、外壁の面積が小さくなる平屋建ての方が、費用が安くなることがわかります。

DIYで塗装は可能?

平屋の場合、高さがそれほど高くなければ、DIYでの塗装も可能かもしれません。
ただし、足場がなくても脚立で届く範囲に限ります。
DIYは費用が安く済みますし、自分の家を自分でメンテナンスするという魅力もあります。

しかし、いくつか気を付けなくてはならないポイントがあります。

家の状態にあった塗料を選択できるか

外壁の劣化状況は、個々の家で異なります。
劣化の状況を自分で見極めて、最適な塗料を選択しなくてはなりません。
そのためには、十分な塗料の知識が必要です。

外壁の状態によっては、補修の作業も必要になってきます。
塗装の経験があまり無い場合には、塗りムラや乾燥不良などにも注意が必要です。

道具をそろえなくてはならない

外壁塗装は、下地の補修、洗浄、3回塗りの塗装、シーリングの張替など、多くの工程があります。
それぞれに使う道具が異なるので、準備はかなり大変です。
1回の塗装工事のために、すべての道具を揃えるのはコストがかかります。

危険が伴う

慣れた職人でも、足場のない状態で脚立に上っての作業は危険が伴います。
素人であればなおさらでしょう。
塗装工事では、脚立が倒れてしまってケガをするケースが多発しています。

DIYか?業者に依頼するか?

趣味の範囲で楽しんで作業をできる方には、DIYで塗装をするメリットがあるかもしれません。
外壁塗装の場合は、事前に十分に情報収集をすることが大切です。
高額な道具は、レンタルができる場合もあります。

一度DIYで塗装を始めると、途中でもし断念して業者に頼む場合には、一からやり直しとなってしまいます。
これでは、かえって費用がかかってしまうでしょう。
時間に余裕があって、最後までやり切れる自信がある場合でなければ、DIYのメリットはほとんどありません。

外壁の塗装工事は費用がかかりますが、それだけ手間のかかる作業だとも言えます。
業者に頼んでも、二人がかりで2週間程度もかかるような作業です。
手慣れていない人が作業をしたら、もっと時間はかかるでしょう。

そう考えると、相応の対価を支払って業者に頼むメリットは大きいと言えます。

平屋の外壁塗装も辻塗装にお任せください

近年、その良さが見直されて増えている平屋の住宅。
メンテナンスが容易なことも、メリットのひとつでしょう。

屋根の上まで見通すことができるので、目視で外壁の不具合を見つけやすいです。
不具合を見つけたときにも、簡単な修理であれば、足場が不要なのですぐに対処できます。

とは言え、高所での作業はどうしても危険が伴います。
あなたの安全を考慮したら、平屋であっても高い部分の外壁の不具合は、プロに任せるのが間違いありません。
地域密着の優良業者なら、迅速かつ丁寧に対応してくれることでしょう。

もし、福岡で外壁のお悩みがあるのなら、私たち辻塗装にご相談下さい。
私たち辻塗装は、福岡市近郊を中心とした、地域に根差した塗装業者です。
地域密着で36年間営業を続けてきた経験と実績で、あなたの外壁に合った最適なメンテナンスをアドバイスいたします。
もちろん、相談は無料で承りますので、お気軽にご連絡ください。


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