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DIYで外壁塗装はできる?揃えるべき必要な道具をまとめて紹介

外壁塗装はお金がかかるので、自分でやってみようと思われる方もいらっしゃるでしょう。
2階建て以上の高い建物は、危険が伴うので難しいプロに任せる方が無難です。
ただ、足場が不要な高さで、塗装する面積もそれほど広くなければ、趣味の一環としてチャレンジしてみるのも良いかもしれません。

DIYで外壁塗装するには、様々な道具が必要になります。
プロは数多くの種類の道具を使いこなして、仕上げていきます。
DIYの際にはすべての道具が必要とは限りませんが、どんな道具があるのか種類や入手方法など知っておくとよいでしょう。
これから塗装をしてみようと思っている方は参考にしてみてください。

目次

DIYで塗装をするメリット

DIYで外壁塗装をする一番大きなメリットは、費用を抑えられることでしょう。
外壁塗装は人の手による作業なので、業者に頼んだ場合の費用は人件費が多くを占めます。
一般的に、およそ3~4割は人件費と考えられます。

また、人件費や材料費以外にも、下請けに回す中間マージンも含まれている場合があります。
このようなコストは、DIYであればカットすることができます。

また、業者に依頼する場合には、見積もりを依頼したり、契約を交わしたり、工事中は職人さんが出入りしたりと何かと人と関わることが多くなります。
これらのやり取りを、面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
DIYであれば、そういった煩わしさもありません。

その他には、自分の好きなデザインで塗装できるというのもメリットのひとつです。
イラストが上手な方であれば好きな絵を描くなど、オリジナリティあふれるデザインにすることもできます。

DIYであれば、自分のペースで好きな時に作業を進められます。
日頃から、家の修繕や家具の制作などを趣味で行うのが好きで、作業が苦にならず楽しめる方には向いているかもしれません。

作業の大まかな流れ

DIYで外壁を塗装する場合でも、基本的な作業は業者と同じ流れになります。
高所も自分で作業するのであれば、足場業者に依頼して足場を組んでもらいます。

足場には、飛散防止シートをかけます。

その後、塗装面の洗浄を行います。
次に補修が必要なところがあれば補修をして、下地処理を行います。
塗装をしない部分は養生を行います。

これらの準備が終わってから、ようやく塗装を行います。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りと3回行います。
洗浄後や塗装と塗装の間には、十分な乾燥期間を設けなくてはなりません。

洗浄で必要な道具

  • 高圧洗浄機
  • バケツ
  • ブラシ
  • 洗剤

外壁の洗浄は、基本的には高圧洗浄機で行います。
ところが、家庭用の高圧洗浄機と業務用の高圧洗浄機では、水圧や水量に違いがあります。
塗装業者が使用している高圧洗浄機は、15MPa以上の強力な水圧のものが多いのです。

洗浄をしっかりとすることで塗膜が密着しやすくなるので、しっかりと洗浄したい場合には業務用をレンタルするという方法があります。
また、洗浄だけを業者に依頼するといった方法もいいでしょう。

塗装面が手の届く範囲で軽度の汚れであれば、バケツやブラシを使って手作業で洗浄することもできます。
外壁用の洗浄剤というものがあり、ホームセンターなどで手に入ります。

下地処理に必要な道具

  • サンドペーパー、マジックロン、ワイヤーブラシ
  • サンダー
  • スクレイパー、皮すき
  • コーキング材
  • コーキングガン

下地処理では、古い塗膜を取り除く作業を行います。
細かい部分を手作業で行う場合には、サンドペーパーやマジックロン、ワイヤーブラシを使います。

広い面積に対して行う場合には、電動のサンダーが用いられます。
1度の塗装のためだけに、電動のサンダーを購入するのはもったいないという場合には、レンタルも可能です。

サンダーを使用する場合には、防護マスクと保護メガネは必ず使用してください。
他にも、スクレイパーや皮すきといったヘラ状の道具で古い塗膜をこそぎとることもあります。

窯業系サイディングの場合、サイディングのつなぎ目にコーキング材が充填されています。
コーキング材は劣化するものなので、一般的には塗装のタイミングで充填し直さなければなりません。
既存のコーキング材を剥がし、コーキングガンを使ってコーキング材を充填します。
コーキング材は、外壁用で上から塗装可能なものを選びましょう。

養生で必要な道具

  • マスキングテープ
  • 養生シート、マスカー
  • ブルーシート
  • 養生カバー

養生シートやマスカーで、塗装をしない部分を覆って、マスキングテープで留めていきます。
床面は、ブルーシートで養生をします。

養生カバーは、植木や車など、移動が難しいものを養生することができます。
もし近隣のお宅の駐車場が近い場合には、そちらにも養生カバーをかけさせていただくようお願いするとよいでしょう。

塗装で必要な道具

  • ローラー、ローラーハンドル、下げ缶
  • スプレーガン
  • 刷毛
  • 塗料

広い面積を塗る時には、ローラーやスプレーガンを使用します。
業者が行う塗装ではローラーで行うことが多く、次にスプレーガンが使われています。
ローラーやスプレーガンでは塗りにくい、細かい部分は刷毛で塗ります。

ローラーは飛散しにくく扱いやすいので、初心者には向いているでしょう。
塗料を下げ缶と呼ばれるバケツに入れておき、ローラーを浸しながら塗っていきます。

スプレーガンは一度に広い面積を塗ることができ、作業効率がいいのですが技術が必要です。
塗料が周囲に飛び散ってしまうリスクがあるため、住宅が密集している地域では避けた方がよいでしょう。

塗料はさまざまな種類のものがありますが、扱いやすい水性塗料がおすすめです。
油性塗料は火気厳禁で、慎重な取り扱いが必要になります。
また、塗料には1液型と2液型がありますが、2液型は塗装時に添加剤をまぜて、規定通りに攪拌しなくてはなりません。
作業が複雑になり、必要な道具も増えますので、DIYでは1液型がおすすめです。

塗料は大まかにはベースとなる樹脂によって、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系と分かれています。
耐久性と価格に差があるので、目的に応じて適した塗料を選ぶとよいでしょう。
また、外壁材によっても塗料との相性がありますので、塗料のカタログで確認してください。

その他に必要なもの

脚立

2階建て以上の建物であれば、足場を組んで作業をするのが基本です。
一方で、平屋建てなどで手が届く範囲であれば、脚立で作業をすることもできます。

高所での作業は、プロでも落下の危険があります。
また、脚立での長時間の作業は効率も悪くなります。
デメリットをふまえた上で、無理なく作業をするようにしましょう。

ヘルメット、作業着、作業靴

足場やはしごを使って高所で作業をする際には、ヘルメットの装着は必須です。
また、塗装では衣服が汚れるので、専用の作業着があるとよいでしょう。
衣類と同様、汚れても良い靴も必要ですが、長靴では動きづらく危険なので、スニーカーや専用の作業靴で作業をしましょう。

ローラーの種類と選び方

ローラーは芯の太さによってレギュラー、ミドル、スモール、ミニスモールローラーの4タイプに分かれます。
主流はスモールタイプで、種類が豊富で充実しています。
大きすぎず重すぎないため、初心者にも扱いやすいサイズでしょう。

ローラーハンドルの長さはショート、ロング、スーパーロングの3タイプに分かれます。
柄が長い方が遠くまで塗ることができますが、均一に塗るのが難しくなります。
初心者の場合には、ショートがおすすめです。

ローラーの毛の長さは長毛、中毛、短毛の3タイプに分かれます。
毛が長い方が、たくさん塗料を含むことができるので作業効率がよくなりますが、仕上がりは荒くなります。
一方で、模様の隙間など入り組んだ場所にも毛が入り込むため、凹凸した面には長毛が塗りやすいです。

短毛は均一に塗れるため、金属面などのフラットな場所に向いています。
初心者には、中間の中毛がほどよく扱いやすいので適しています。

スプレーガンの種類と選び方

スプレーガンは吹付け工法で使われる道具で、塗料を噴霧する道具です。
外壁塗装では主に、モルタル材の外壁に使われます。
スプレーガンは大きく分けると、エアスプレーとエアレススプレーの2つのタイプがあります。

エアスプレーは、圧縮した空気を利用して塗料を霧状に吹付けます。
塗料の供給の仕方によって、3つの種類に分かれます。
塗料を入れる容器がスプレーガンの上部にあるものを重力式、下部にあるものを吸い上げ方式、容器が分離しているものを圧送式と呼びます。

エアレススプレーは空気を使わずに、塗料自体を圧縮して吹付けます。
空気が含まれない分、一度に多くの塗料を出せる、粘度の高い塗料にも対応できる、といったメリットがあります。

エアレススプレーは比較的広い面積を塗る際に適しているため、一般的な戸建ての場合は小回りの利くエアスプレーの方がよいでしょう。
ただし、スプレーガンを使った塗装は技術が必要なため、塗装作業に不慣れな方にはあまりおすすめできません。

刷毛の種類と選び方

もし塗装をする面積がそれほど広くなければ、初心者には刷毛が一番身近で扱いやすいかもしれません。
ローラーやエアスプレーで塗る場合にも、窓際などの細かい部分は刷毛で仕上げます。

刷毛は形状によって、平刷毛(ベタ刷毛)、寸動刷毛、筋交い刷毛など多くの種類があります。
広めの面積を塗る際には、横幅の広い平刷毛が適しているでしょう。

刷毛に使われている毛の素材も様々です。
馬やロバ、ヤギなど獣毛が使われているものが多いです。
水性塗料に特化した、水性刷毛というものもあります。
水性刷毛は、水性塗料で刷毛が固まってしまうデメリットを解消するために、化学繊維で作られています。

DIYで塗装をする際の費用

外壁塗装を業者に依頼せずにDIYで行う場合は、人件費を抑えることができます。
一方で、必要な道具がないのなら、買いそろえる費用が必要になるでしょう。

具体的な金額は、塗装をする建物の大きさや塗装面積によって異なります。
DIYの塗装では大まかに「足場代」「道具代」「塗料代」の3種類が必要で、このうち足場代と塗料代は業者に依頼しても必要な費用なので、大きな違いはありません。

最低限必要なローラーや刷毛、下げ缶などの道具は安価に手に入ります。
また、高額な高圧洗浄機や電動サンダーは、レンタルという方法も考えられます。
人件費と比べると安く済みそうですが、手間を考えるとあまり変わらないのかもしれないですね。

DIYで塗装をする際の注意点

外壁塗装の工事は、DIYの中でもかなり難易度の高い工事です。
本当にDIYできるかどうか、注意点をよく確認しておきましょう。

塗装工事の基礎知識を学んでおく

外壁塗装は、単に塗料を塗るといった作業ができればよいわけではありません。
環境に合った塗料の選定や、塗装のタイミングや温度湿度管理など、実際には多岐にわたる知識が必要です。

もし何の知識もなく塗装をしてしまうと、失敗してしまう可能性が高くなります。
事前にしっかりと塗装工事について学んで、基礎的な知識を身に付けてください。

やり直しは高額になる

DIYで外壁塗装をしたものの、途中で作業を断念してしまった場合や、すぐ剥がれてしまうといった不具合があった場合には、結局業者に依頼することになりかねません。
DIYのために揃えた道具や塗料の費用を考慮すると、初めから業者に依頼した場合よりも費用は高額になってしまいます。
DIYのリスクもふまえた上で、慎重に判断しましょう。

時間がかかる

一般的に、戸建ての外壁塗装を業者に依頼した場合の工事期間は、2週間~1ヶ月ほどと言われています。
職人さんが2~3人がかりで、そのくらいの時間がかかるということです。
そのため、個人が仕事の合間を縫って作業するような場合では、数ヶ月かそれ以上の作業時間を覚悟した方がよいでしょう。

ところが、外壁用の塗料の2度塗り、3度塗りをする際の乾燥時間は、長すぎてもいけません。
ある程度短い期間で、作業を終える覚悟が必要です。

ケガの危険性がある

脚立を使った高い場所での作業は、危険が伴います。
足場を組んでもらった場合でも、足場の上での作業も慣れない人が行うと大変危険です。
高いところの塗装は、業者に依頼した方が無難でしょう。

高品質な外壁塗装は専門のプロにお任せください

外壁塗装をDIYで行う場合には、工程ごとに多くの道具を使います。
塗装をする道具以外にも、洗浄の道具や養生の道具がありますので、事前にどのような作業がありどのような道具が必要なのかを頭に入れて計画的する必要があるでしょう。

DIYで塗装をする場合でも、足場代や塗料代は業者に依頼する場合と同じようにかかってしまいます。
作業の負荷を考えると、費用面でのメリットは少ないと言えるでしょう。
さらにお、業者に頼めば短期間で済み、できあがりの品質も良くなります。

家を長持ちさせるための大切な外壁塗装なので、後悔のないようにしっかりと検討しましょう。

もし、高品質な外壁塗装をお求めなら、私たち辻塗装が力になります。
辻塗装では、1級塗装技能士など各種資格を持つ外壁塗装のプロが、あなたのお宅を守るため最適な塗装計画をご提案いたします。
もちろん、ご相談やお見積もりは無料で承りますので、お気軽にご相談ください。


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