築10年、漆喰壁がくすんできた…外壁塗装って本当に必要?
最近、家の外壁を見て
「ちょっと汚れてきたかも…」「ひび割れが気になるな」
なんて思ったことはありませんか?
とくに漆喰の壁は自然素材ならではの美しさと機能性を備えた人気の外壁材ですが、年月が経つとひび割れや色あせが気になってきます。
だけど、「漆喰って塗装していいの?」「どうやってメンテナンスすればいいの?」とわからず、放置してしまう方が多いようです。
この記事では、塗装が必要なサインや、かかる費用など、わかりやすく解説。
これから外壁を見直そうと思っているあなたに、きっと役立つ内容です。
目次
そもそも漆喰ってどんな外壁材?
自然素材でつくられた「漆喰(しっくい)」は、日本の伝統的な外壁材として、古くから愛されてきました。
漆喰の特徴とメリット
漆喰は、石灰石を焼いて水と混ぜて作る「消石灰」を主成分とした塗り壁材です。
天然素材で体にも環境にもやさしく、調湿性・防カビ性に優れています。
夏は湿気を吸い、冬は乾燥を防ぐので、室内環境が快適になります。
また、白くなめらかな見た目は、和風にも洋風にもなじみやすく、デザイン性の高さも人気の理由です。
なぜ漆喰が人気なの?自然素材の魅力
最近では「ナチュラル」「エコ志向」といったキーワードが家づくりのテーマになることが増え、漆喰の注目度も高まっています。
化学物質を含まず、アレルギーの心配が少ないので、小さなお子さんやペットのいるご家庭にも安心。
さらに、年月が経つほどに味わいが出る“経年美化”も、漆喰ならではの魅力です。
一般的な劣化のサインとは
どんなに優れた素材でも、年月が経つと少しずつ劣化します。
漆喰壁の主な劣化のサインは以下の通りです。
- ひび割れ(クラック):地震や乾燥によって発生
- 色あせや汚れ:日光や雨風による表面の変色
- はがれや膨れ:下地との密着不良など
こうしたサインを見つけたら、早めの対応が重要です。
放置すると補修範囲が広がり、コストも増えてしまうことがあります。
漆喰の外壁は塗装できる?
「漆喰の壁って塗装できるの?」と疑問に思っている方は多いですよね。
実は、漆喰にも外壁塗装は可能です。
塗装できるケースとできないケース
漆喰の壁は、状態によって塗装の可否が変わります。
基本的には劣化が軽度で、下地がしっかりしている場合は塗装が可能です。
ただし、以下のような場合は注意が必要です。
- 壁に大きなひび割れや浮きがある場合
- 漆喰が著しく劣化し、粉がふいている場合
- 既存の塗膜(ペンキなど)が剥がれてきている場合
これらのケースでは、塗装前に補修や下地処理が必要になります。
無理に塗装してしまうと、すぐに剥がれたり、見た目が悪くなったりするリスクがあるため、プロによる診断をおすすめします。
漆喰と相性がいい塗料の種類
漆喰壁に塗装するなら、素材との相性を考えた塗料選びが重要です。
塗料の種類 | 特徴 |
シリコン塗料 | 耐候性が高く、コストパフォーマンスが良い |
透湿性塗料 | 湿気を通しやすく、漆喰の特性にマッチ |
漆喰専用塗料 | 接着性が高く、表面の風合いを保てる |
特に透湿性のある塗料は、漆喰の「呼吸する壁」という特性を損なわないため、選ばれることが多いようです。
漆喰専用塗装の注意点とは
塗装をする際には、「ただ色を塗る」だけでは済まないのが漆喰壁の特徴です。
- 下地処理が丁寧かどうか?
ひび割れや浮きは必ず補修してから塗る - 塗膜の厚さは?
厚く塗りすぎると、通気性が失われてカビの原因に - 施工業者の経験はどのくらい?
漆喰壁の塗装経験が豊富な業者を選ぶことが重要
漆喰壁は見た目が繊細な分、施工にもコツがいります。
見た目と機能を両立させるためには、素材に合った方法で丁寧に仕上げることが求められます。
塗装する前に知っておきたい漆喰壁の状態チェック
「そろそろうちの壁、塗り直した方がいいのかな?」と感じるタイミングって、意外と難しいものですよね。
漆喰の外壁は自然素材だけに、見た目の変化がゆるやかで気づきにくいこともあります。
ひび割れ・チョーキングとは?
まず最初に見てほしいのが「ひび割れ」と「チョーキング」の有無です。
「ひび割れ」は髪の毛のように細かいものでも、雨水がそこから染み込むと、表面だけでなく内部までダメージが進行してしまい、漆喰の剥がれや下地の腐食につながります。
もうひとつ、「チョーキング現象」は、壁の表面を手でなでたときに白い粉がつく現象です。
これは塗料が劣化して分解しているサインで、塗り替えの時期が近づいていることを教えてくれます。
水の吸い込みチェック方法
漆喰の壁がどれくらい水を吸ってしまうかも、塗装を検討する上で重要なポイントになります。
実は、コップに少量の水を入れて壁に数滴たらしてみるだけで、ある程度漆喰の状態がわかります。
もし水がすぐにしみ込んでしまう場合、それは防水性が弱くなっている証拠です。
本来の漆喰は、水を吸ってもすぐに乾く特性がありますが、劣化が進むと吸った水分をため込みやすくなり、乾きも遅くなってしまいます。
これはカビや汚れの原因にもなりかねません。
自分でできる「漆喰壁の劣化」簡単セルフチェック
以下のチェックポイントを使って、壁の状態を点検してみましょう:
- 壁に小さなヒビが入っている
- 表面が粉っぽく手につく
- 触るとザラザラしている、または一部が浮いている
- 雨が当たった後、濡れた部分の乾きが遅い
これらの症状が見られる場合は、放置せずに、なるべく早く専門家に相談してください。
時間が経つほど、補修にかかる費用や手間も増える傾向にあるため、まずは“今の状態”をしっかり把握しておくことが大切です。
漆喰壁の外壁塗装の手順と費用
「塗装って、実際にどんなふうに進むの?」と気になる方も多いと思います。
特に漆喰のような自然素材は、一般的なサイディングやモルタルとは扱い方が異なるため、作業工程にもいくつかのポイントがあります。
下地処理が重要な理由
塗装前の下地処理は、漆喰壁にとって最も大切な工程の一つです。
ひび割れや剥がれがあるまま塗ってしまうと、塗料がうまく定着せず、数年でまた塗り直しになってしまう可能性も。
漆喰は通気性が高く、表面がややざらついているため、そのままでは塗料が密着しにくいことがあります。
そのため、まずは古い塗膜や粉状の部分をきれいに落とし、ひび割れを専用の充填材で補修し、下地を整えることが必要です。
プロはこの工程にとても時間をかけますが、それは長持ちする塗装のために欠かせないからです。
施工の流れと作業期間の目安
塗装の作業の流れは、まず足場を設置して、高所の作業を安全に行えるようにします。
その後、壁の汚れや古い塗膜を高圧洗浄などで取り除き、下地の補修を行います。
下塗り→中塗り→上塗りの三工程で塗装を進め、最後に仕上がりを確認して完了です。
全体の作業期間は、一般的な30坪の一戸建てで7日〜10日程度が目安となりますが、天候や壁の状態によっては前後することもあります。
台風などの天候が悪い日には作業が中止になるため、スケジュールには余裕を見ておくと安心です。
外壁塗装の相場(30坪住宅の場合)
一戸建て(約30坪)の漆喰外壁を塗装する場合、費用の目安は以下の通りです。
項目 | 費用の目安(30坪の場合) | 補足情報 |
足場代 | 15万〜20万円 | 高所作業の安全確保に必要 |
高圧洗浄・下地処理 | 5万〜10万円 | 劣化状況によって変動 |
塗料代(漆喰対応塗料) | 20万〜30万円 | 塗料の種類と質で価格が異なる |
塗装工事(作業費) | 20万〜40万円 | 面積や作業内容により幅がある |
合計 | 60万〜100万円 | 条件により上下あり |
漆喰は扱いが難しいため、通常の塗装よりもやや費用が高くなる傾向があります。
安すぎる見積もりは、経験の浅い業者や品質の低い塗料が使われている可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
まとめ:漆喰壁の塗装とメンテナンスで住まいを心地よく
漆喰の外壁は、自然素材ならではの美しさと機能性を持った魅力的な建材です。
でも、その良さを長く保つには、定期的な点検や適切な塗装、そしてこまめなメンテナンスが欠かせません。
とくに築10年以上が経過している場合は、専門家によるメンテナンスの計画を立てておくと安心です。
家は、家族の時間を育む大切な場所。だからこそ、外壁のお手入れにも目を向けてみてください。
正しい知識とちょっとした行動で、漆喰壁の魅力をずっと楽しむことができます。
もし、福岡近郊で漆喰壁への塗装をご検討中なら、辻塗装までご相談ください。
辻塗装は、40年の歴史を持つ、完全自社施工の塗装専門業者です。
もちろん漆喰外壁への塗装も経験豊富ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。