外壁材のデザインを活かすクリア塗装の特徴や注意点をまとめてご紹介
外壁材にも様々なデザインのものがあり、住宅の外観を好みのものに近づけるために役立ってくれています。
ただ、いくら外壁材にこだわっても、上から塗料を塗ってしまえば意味がありません。
そんな時に活躍してくれるのが、クリア塗料です。
ただし、クリア塗装には他の外壁塗装にはない注意点がいくつかあります。
このことを理解していないと、せっかく塗装を行ってもすぐに塗膜が剥がれてきてしまうことになりかねないのです。
そこでここでは、クリア塗装の基本的な情報や注意点について紹介していきたいと思います。
目次
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クリア塗料の特徴
クリア塗料とは、顔料が含まれていない無色透明の塗料のことを指します。
顔料とは、塗料に色をつけるために混合される素材です。
この顔料が全く含まれていないため、クリア塗料は無色透明の見た目を実現できます。クリア塗料には、他の外壁塗装用の塗料にはない以下のような特徴があります。
外壁材のデザインを活かすことができる
クリア塗料の最大のメリットは、外壁材そのものの見た目を活かすことができる点にあります。
最も一般的な外壁材である窯業系サイディングにも、デザイン性の高いものが色々と登場しています。レンガ調のものやタイル調のものなど、塗装しなくても美しいデザインで住宅を演出できるので、そのままの見た目を残したいと希望する方も増えてきているのです。
このような希望があったとしても、塗装をしないわけにはいきません。
窯業系サイディングは防水性の高い建材ではないので、塗装なしでは劣化を早めてしまうだけなのです。
建材の見た目を残した上で、外壁を保護する塗装を施すにはクリア塗料しか希望を叶えることができません。チョーキングが発生しない
通常の外壁に施されている塗装が劣化してくると、チョーキングという現象が見られるようになります。
チョーキングとは、塗装している外壁を触ると白い粉が手につく現象です。
塗装が劣化している目安となり、粉の量が増えるほど塗膜が劣化しているということになります。チョーキングで発生する白い粉は、塗料に含まれる白色顔料が原因となります。
塗料の主成分である樹脂が紫外線により劣化することで、含まれる白色顔料が表面に露出してしまうのです。クリア塗料には、チョーキングの原因となる顔料が元々含まれていません。
そのため、チョーキングが発生することはありえないことなのです。ただし、チョーキングが発生しないからと言って、塗装が劣化しないというわけではありません。
塗膜のクラックなど、チョーキング以外の劣化の症状を参考にして、適切なタイミングで塗り替えを実施する必要があります。下塗りができない
通常の塗料で外壁塗装を行う場合、外壁材と塗料の密着性をよくするために下塗り材をまず塗布します。
一方、クリア塗料の場合は、下塗り材を塗ることができません。
下塗り剤にも色がついているため、事前に塗布してしまってはクリア塗料の意味がなくなってしまうのです。下塗りができないため、通常の外壁塗装よりも塗装回数が少なくなります。
外壁塗装は3回塗りが基本ですが、クリア塗装の場合は1層目と2層目の計2回塗りで塗装が完了します。
ただし、2層目を塗り重ねる場合は、十分に乾燥させることが必要なことは通常の塗料と変わりません。クリア塗装を実施する際の注意点
クリア塗装には、通常の塗料にはない特徴がいくつかあります。
そのため、クリア塗装特有の注意点というものも存在するのです。クリア塗装を検討している場合は、以下の注意点も考慮するようにしてください。
傷や汚れが目立つ場合は不向き
クリア塗料は無色透明な塗装のため、外壁そのままの見た目を活かすことができます。
これは、傷や汚れもそのままの見た目になってしまうということでもあります。
そのため、あまりに傷や汚れが目立つような状態なら、クリア塗料は不向きということができるでしょう。特に外壁は劣化してくると、ひび割れなども生じやすくなります。
ひび割れを補修で完全に見えなくすることは困難なので、クリア塗装を選択しても見栄えが悪くなってしまうでしょう。
大きなひび割れが生じてしまったら、色をつけて隠してしまうしか補修跡を隠すことはできません。外壁本来の見た目を長く楽しみたいのなら、傷や汚れが目立つ前にクリア塗料を塗り替えるようにしてください。
塗装はそもそも外壁を保護するものなので、適切なメンテナンスを実施しておけば、長期間傷や汚れから外壁を守ることができます。チョーキングが発生している外壁には注意
外壁塗装が劣化しており、チョーキングが発生している場合は注意が必要です。
チョーキングが発生した塗膜の上にクリア塗装を施してしまうと、クリア塗料が白ボケしてしまい、見た目が悪くなるおそれがあります。
これは、チョーキングの元である顔料が、クリア塗料に悪影響を及ぼすためです。チョーキングは劣化の初期症状とも言えるので、クリア塗装を使用する場合は、色付きの塗料よりも早めに外壁塗装を実施する必要があるでしょう。
チョーキングがひどくなるまで外壁塗装を先延ばしにしてしまっては、クリア塗装ができなくなることも考えられます。一般的な外壁塗装は、10年ごとの塗り替えが目安となります。
しかし、クリア塗装を使う場合は7年前後から塗り替えを検討するようにしてください。クリア塗料が塗装できないケース
クリア塗料は、通常の色付きの塗料とは異なる性質を持っています。
そのため、普通の塗料と同じように塗装してしまっては施工不良につながるおそれもあるでしょう。
クリア塗料では、以下のような点に注意して塗装を実施しなければなりません。光触媒塗料やフッ素塗料で塗装している外壁
光触媒塗料やフッ素塗料のような汚れをはじくタイプの塗料は、クリア塗料もはじいてしまいます。
そのため、クリア塗料で塗装したとしても、すぐに剥がれてきてしまうのです。
もし、すでに汚れをはじくコーティングが外壁にされているようなら、クリア塗料を塗ることはできません。特にクリア塗装では、塗膜の密着性を高める下地材を塗ることができないケースが非常に多いです。
他の建材を使い密着性を高めることが難しいので、クリア塗装を諦めなければならないケースもあるでしょう。
無理にクリア塗装をしたとしても、すぐに剥がれてしまい無駄な費用がかかるだけなので注意してください。コーキングの上には塗装できない
コーキングとは、壁のつなぎ目を塞いでいるゴムのような素材のことです。
コーキングは、つなぎ目の隙間から雨水が浸入してしまうことを防ぐために施工されています。このコーキングの上からクリア塗料を塗装すると、コーキング剤に悪影響を及ぼし劣化させてしまうおそれがあります。
また、塗膜にも悪影響が及び、変色したり剥がれてしまったりする原因ともなります。
塗装とコーキング双方に悪影響が及ぶおそれがあるので、コーキングの上にクリア塗装をすることは避けてください。 また、クリア塗料の場合コーキングを塗装で隠すことができないので、見た目にも注意が必要です。
本来の白い見た目のままにしてしまうと、コーキングが目立ってしまうことも考えられます。
そのため、コーキングの色を外壁に合わせるなどの工夫も必要となるでしょう。クリア塗料の種類
無色透明で同じように見えるクリア塗料ですが、実は様々な種類に分かれています。
種類によって耐用年数や見た目に違いが生じてくるので、メンテナンス周期や好みに応じて選択するようにしてください。
クリア塗料には、以下のような種類の違いがあります。主原料による違い
外壁塗装に使われる塗料は、シリコン塗料やウレタン塗料というように主原料により種類が色々とあります。
それぞれ耐久性や特性が異なるため、値段も大きく異なります。一般的な塗料を比べると、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料の順にグレードがつけられています。
無機塗料は耐用年数が長く高機能な塗料ですが、それだけ価格も高くなるということです。これは、クリア塗料においても同様のことが言えます。
クリア塗料も顔料が含まれていないだけで、様々な主原料の塗料が販売されているのです。
グレードに関しても、通常の塗料と違いはありません。グレードの高いクリア塗料を使えば、それだけ耐用年数も長くできます。
汚れに強くなるなど、機能面でも力を発揮してくれるでしょう。
ただし、グレードが高くなるほど値段は高くなるので、予算に応じて最適な塗料を選択するようにしてください。ツヤによる違い
無色透明なクリア塗装ですが、ツヤの程度は選択できます。
一般的なクリア塗料の場合、「ツヤ有り」と「三分ツヤ」の2種類から選ぶことになると思います。ツヤ有りのクリア塗料は、塗料の持つツヤ感を最大限発揮できます。
ピカピカで新築のような輝きが外壁に蘇らせたいと願う方には、ピッタリのクリア塗料ということができるでしょう。
ツヤがある塗膜は汚れがつきにくいというメリットもあるため、美しい外観を長期間維持する効果にも期待できます。一方、三分ツヤのクリア塗料は、ある程度ツヤを抑えたクリア塗料です。
シックな風合いの建物に仕上げたい場合に、オススメのクリア塗料になります。
ツヤに関しては機能面には大差がありませんので、お好みで選択するようにしてください。クリア塗料での外壁塗装も辻塗装にお任せください
クリア塗料による外壁塗装は、普通の塗料よりも難易度が高いと言えます。
下塗り材を使用しないケースが多いため、知識と経験がなければ外壁材と塗膜の密着性が悪くなってしまうのです。
そのため、経験豊富な優良業者に塗装を依頼することが何より大切なこととなります。もし、クリア塗料で外壁を塗装したいのなら、一度私たちに相談してみてください。
私たちは、お客様とのお付き合いを大切にしていますので、期待を裏切らない性格で丁寧な施工を心がけています。
熟練の技術を持つ職人さんが、クリア塗装も確実に施工いたしますので、まずはお問い合わせだけでもしてみてくださいね。
