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外壁塗装はDIYできる?塗装の手順や必要な道具とは?

家を建ててから年数も経つと、外壁の汚れや色のくすみ、ひび割れなど気になる箇所が目立ち始めます。
そろそろ塗り替えも考えないといけないのは分かっていても、結構な費用がかかってしまうからと、つい後回しにしてしまっている方も多いかもしれません。
費用が高いなら「塗り替えくらい自分でやってしまおう」と思っている方もいるかもしれませんね。

最近はDIY が流行りで、趣味で行っている方もたくさんいらっしゃいます。
ホームセンターなどに行けば、必要なものは全てがそろってしまいますね。
しかし、現実はそんなに簡単ではありません。
これから外壁塗装をDIYで行うなら、ぜひ知っておいていただきたい事をご紹介してまいります。

目次

DIYとは?

DIY = 「Do It Yourself」の略となり、「自分でする・行う」という意味です。
「こんなの欲しいな」「作ってみたい!!」「多少の修理ならお任せを」などと、自分でこなせたらどれだけ楽しいことでしょうか。
日曜大工的なものから本格的なものまで、最近は器用に行う方も増えています。
確かに業者に依頼すれば簡単に事は進み、立派な完成品が購入できますが、DIY しかない醍醐味があるからこそ人気なのでしょう。

  • 自分が作った満足感
  • 人件費・工事費がかからないため費用を抑えられる

この2つはやはりDIY の大きなメリットでもあり、魅力でもあります。
しかし外壁塗装をDIY で行うとなると、かなり大掛かりな作業になります。
また、危険も伴いますので、きちんと下調べをしてから判断するようにしましょう。

外壁塗装DIYに必要なものは?

DIY に取りかかる前に、外壁塗装に必要な塗料と道具を準備します。
ホームセンターなどへ行くと様々な種類が揃っていますので、その中から用途にあったものを選ぶと良いです。
必要なものは、大きく分けると「塗料」と「道具」になります。

塗料

塗料は下塗り塗料、上塗り塗料、うすめ液が必要です。
塗料選びでよくありがちな失敗としてあげられるのは、価格だけで塗料を選ぶこと。
安いからといって、値段だけで決めてしまうのは危険です。
塗料は「樹脂」によって耐久性に差があるため、内容をよく確認して決める必要があります。

また下塗り塗料、上塗り塗料どちらかだけにするという事は絶対によくありません。
下塗り塗料は下地を守る役割、上塗り塗料には塗料を守り長持ちさせるといった、それぞれの役割があるからです。

塗料の選び方は、次の項目で詳しくご紹介します。

道具

塗装を行うために必要な道具も揃えます。
大まかに上げると、以下のような道具が必要になります。

  • ハケ
  • ローラー
  • バケツ
  • マスク
  • ゴーグル
  • 手袋
  • はしご又は脚立

塗料の選び方

下塗り塗料の選び方

下塗り塗料を選ぶときに特に気をつけることは、以下の3点です。

  • 水性のものがオススメ。
  • 後に塗る上塗り用塗料との相性も確認しておくこと。
  • 下地の素材に向いているか確認。

油性の塗料は臭いが強く、気分が悪くなったりすることもあります。
水性なら臭いも少なく、身体への負担も軽く済むでしょう。
また、臭いでご近所にも迷惑をかけてしまうと、トラブルの元にもなりかねません。
気持ち良くDIY を進めるためにも、色々と気遣いしておくことも必要です。

後から塗る、上塗り塗料との相性も大切です。
下地の素材が何で出来ているのか、それに合ったものを選択することも、下塗り塗料を選ぶ重要なポイントになってきます。

下塗り塗料の種類と特徴は下記のようになります。

種類 特徴 機能
シーラー
  • サラサラしている。
  • 薄塗り向き。
  • コンクリート、モルタル、石膏ボードに使用。
  • 「密封・密閉」の意味で「シール」から名付けられている。
  • 下地が塗料をすいこむのを防ぐ。
  • さび止めになる。
プライマー
  • シーラーとほぼ同じ特徴。
  • 鉄、ステンレス、アルミに使用。
  • シーラーとほぼ同じ機能。
フィラー
  • どろどろしている。
  • 厚塗り向き。
  • 表面に凹凸があってもOK。
  • 小さなひび割れ位なら防ぐことができる。
  • 劣化している箇所が多いならフィラーがオススメ。

上塗り塗料選び方

上塗り塗料を選ぶ時には、4つのポイントに注目です。

  • 耐久性の高さ
  • 価格
  • エコ、環境に適しているか。
  • 防汚性の高さ

費用や時間もかかるため、なるべくなら長持ちする塗料を使用したいですね。
高価なものなら耐久性もあり長持ちすると思いがちなのですが、実はそうでもありません。
耐久性は、塗料につかわれている「樹脂」により変わってきます。
またその樹脂にもたくさんの種類があり、価格も違ってきます。

今後のことも考えるなら、エコで環境に適したものがオススメです。
たとえば、遮熱性や遮湿性、断熱性、浸透性などの機能があります。
最後の防汚性も汚れが付きにくいといった点では、見た目も違ってくるため取り入れておきたいポイントになります。

塗料を選ぶには耐用年数が長いほうが良いのですが、実際に塗料の成分や説明が書かれたパンフレットなど見ても、素人には分からない事が多いでしょう。
そんな時には、「樹脂」は何が使われているかに注目してみると良いでしょう。

樹脂の種類 耐用年数 特徴
アクリル樹脂 約5~8年
  • 耐久性は低く、ひび割れしやすい。
  • 新築によく使われている。
ウレタン樹脂 約8~10年
  • アクリルよりも耐久性は高い。
  • 耐久年数と価格のバランス○
シリコン樹脂 約10~15年
  • 最近の主流塗料。
  • 価格と性能は○
  • 防カビ防汚性○
フッ素樹脂 約15~20年
  • 耐久性は4つの中で抜群に良い。
  • 価格は高い。

耐用年数を見極める上で、もう1つ目安となる基準があります。
JIS 規定の「促進耐候性試験」の基準で、長持ちするかどうかの判断材料になります。
この規格は、塗料の塗膜にダメージを与え続け、どれくらいの時間耐えられたかの結果です。

「耐候型1種」―2,500時間耐えられる塗料
「耐候型2種」―1,200時間耐えられる塗料
「耐候型3種」―600時間耐えられる塗料

「耐候型1種」だと10年はもつと言われていますので、上塗り塗料を選ぶ時の参考にしていただければと思います。

うすめ液

うすめ液は、塗料にあった物を選べば問題ありません。
水性塗料なら水、油性塗料ならペイントうすめ液を用意しておきます。

塗装の前にやるべきこととは?

塗料と道具がそろっても、すぐに外壁を塗れるわけではありません。
塗装の前に、必ずやっておくことがあるのです。
それは、下地の洗浄と補修です。

下地の洗浄

下地の洗浄を怠ると、いくら性能の良い塗料を使い塗り替えしても、上手くいかずに剥がれてしまいます。
古い塗料が残っているなら綺麗さっぱり取り払い、汚れやゴミがついている箇所、苔やカビなどが発生している箇所も全てキレイに洗い流してください。

ブラシなどを使いゴシゴシと地道に洗うのも良いのですが、かなりの時間と労力が必要です。
高圧洗浄機があるなら使用したほうが、時間の短縮にもなり楽に行えます。

下地の補修

次に、下地の補修も忘れてはならない作業です。
下地にひび割れがあれば、必ずシーリング材を使い補修しておきます。
そのままにしておくと、ひび割れた部分から雨水が下地を通過して浸入し、雨漏りの原因となってしまいます。

使用するシーリング材は、どこにでも使用できて耐久性も高い「変成シリコン系シーリング材」がおすすめです。
周りや足元の地面が汚れないように、養生シートやビニールなどを敷き、汚れては困る部分などには養生テープを貼っておくなどの前準備をしておくことでスムーズに行えます。

DIY による外壁塗装

ここまでの工程がすめば、いよいよ塗装の段階です。
塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本となります。

下塗り

下塗りは、非常に重要な工程になります。
なぜなら、下塗りには外壁を守る4つの役割があるからです。
その役割とは、以下の通りです。

  • 下地と上塗り塗料を剥がれにくくする、接着の役割。
  • 塗料を下地に吸い込ませないようにする。
  • 下地の色を隠し、好きな色(上塗り塗料)が出せる。
  • 錆び止め。

きちんと下塗りをすることにより、塗装を長持ちさせることに繋がります。
下塗りなしで上塗り塗料を塗ると、すぐに剥がれ落ち、結局はやり直しとなってしまうのです。
下塗りが上手くいかないと、今までの努力はムダになり、さらなる費用と時間がかかってしまうことになります。

下塗りを上手く機能させるためには、以下の点に注意して塗装を行います。

  • 下地にきちんと付着させ、上下左右均一に塗る
  • 素早く塗る
  • 下地によっては2回以上行う
  • 場合によっては2種類以上の塗料を組み合わせる。
    例:下地にひび割れがあったなら、シーラーのあとにフィラーを塗る。
  • 一度で使いきり、次回までと思って残しておかない。

また、下塗り後の乾燥はしっかりと行わなければなりません。
中途半端だと上塗り塗料がうまく塗装できず、綺麗な仕上がりにもならないのです。
乾燥の確認は、塗膜を指で擦って何もなければ次の工程にうつっても大丈夫です。

中、上塗り

中塗りと上塗りは、基本的には同じ作業です。
中塗りとは言いますが、上塗りを2回行うと考えてもらっても間違いではありません。

同じ塗料を2度塗る理由は、以下のような役割があるからです。

  • 中塗りは上塗りのための塗装にあたり、下塗り塗料の色を隠します。
  • 下塗りと上塗りを上手く密着させる役割をもちます。

中塗り・上塗りも、下塗りと同じく注意点があります。
以下の点に注意しなければ、外壁塗装は美しい仕上がりになってくれません。

  • 中塗り、上塗り塗料は同じものを使用。
  • 一度に一面を塗る。
  • 方向は上から下へ。
  • ムラがないように厚みをつけて塗る。塗料が垂れないように注意

特に、上塗りの時は一気に一面を塗るようにしないと、仕上がりにムラができ、見た目が悪くなってしまいます。
これでは、せっかくの外壁塗装も台無しです。
上塗りは天気がよく、時間にも余裕がある日に行うのがベストと言えるでしょう。

スケジュールや費用の確認も忘れずに!

外壁塗装をDIYで行う場合、スケジュールを立てておくことも忘れてはなりません。
非常に時間と手間がかかる作業なので、余裕を持ったスケジュールが重要になります。

また、費用の確認も忘れずに行いましょう。
買いそろえるものも多いので、節約のつもりのDIYがかえって無駄な費用が掛かるなんてことにもなりかねません。

スケジュール

DIY で外壁塗装を行うと、軽く3ヵ月近くはかかると予想されます。
塗装する広さやお天気にも左右されますが、これくらいの期間は予定しておいたほうがよいでしょう。

また、DIY は一般的に仕事がお休みの日に行う方がほとんどかと思われます。
仮に週末の土日2日間はDIY に時間を使えるとしても、週2日×4週として月に8日です。

全てお天気が良いとは限りません。
雨が降った日は作業ができないため、スケジュール的には伸びてしまいます。

費用

DIY で外壁塗装を行う場合、平均30~80万円はかかると言われています。
業者に依頼すると、平均60~120万円ほどで期間は約2週間です。
この金額を見る限りでは、業者に依頼するよりDIYが安く済むと感じる金額かもしれません。

しかし、この金額はあくまでもスムーズに塗装できた場合の話です。
2階以上の建物になれば足場が必要なため、日数によって金額も変わってきます。
また、天気が悪かったり、思ったほど作業が進まず日数がかかることになれば、さらに費用がかさむことが考えられます。

実は難しい外壁塗装のDIY、プロに依頼する方が無難

外壁塗装のDIY では、塗料選びから作業工程なども全て自分で計画し、選択、作業しなければなりません。
ちょっとしたものを作るわけではないため、外壁塗装を行うのはかなりの技術も必要となってくることでしょう。
さらには、ご紹介してきた他にも注意点はいくつかあげられます。

  • ご近所への配慮。
  • 足場が必要となる可能性。
  • 高い場所を塗装する際の危険性。
  • 外壁と共にほかの場所も塗装を行う場合。

これらも付け加えて考えてみると、外壁塗装はDIY で済ませるよりも、業者に依頼するほうが安全でかつ安価に美しい仕上がりになるといえます。

さらに、2階以上の建物なら、足場は確実に必要です。
足場だけの費用で約10万円以上はみておかなければなりません。
また、日数が延びると足場のレンタル料金もかかります。
プロでも1年で500人以上と、足場から落ちてケガをすることは多いので、一般の人にはかなりの危険が伴います。

足場を組んで外壁塗装をするなら、屋根の塗装を一緒に行ったほうが費用も安くおさえられる場合があります。
屋根の塗装は、危険すぎるため素人には絶対に無理です。
これらの事から、外壁塗装はプロに任せた方がよいでしょう。

外壁塗装の事なら辻塗装にお任せください

DIY で外壁塗装を行うためには、3ヶ月ほどの期間をみておかなければなりません。
簡単な作業ではないため、非常に時間がかかることは覚悟しなければならないでしょう。

また、高所での作業も必須となるため危険が伴います。
慣れていないと、取り返しのつかない事故にも発展しかねないのです。
あなたの安全を守るためにも、外壁塗装はプロに任せるようにしてください。

もし、外壁塗装をご検討中なら私達辻塗装にお任せください。
辻塗装には、国家資格を持つ塗装技術者が揃っていますので、あなたのイメージ通りの外壁塗装を適正価格で実現できます。
もちろん、品質も保証いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。


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