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外壁塗装に資格は必要?業者選びの参考になる資格を紹介

外壁塗装工事を頼みたいと考えたときに、どの業者に頼めばよいか、選択肢が多すぎて悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
戸建ての塗装工事を扱う業者は、塗装の専門業者だけではありません。
ハウスメーカーやリフォーム会社、さらには板金工事業者や瓦工事業者など多岐にわたるので、どこに依頼すべきか分からなくなるのも仕方がありません。

業者選びの一つの目安として、外壁塗装に関連する免許や資格があります。
どういった種類の免許や資格があるのか?どのように役立つものなのか?を知っておくと、業者選びの際に参考になるでしょう。
そこでここでは、外壁塗装に関連する資格について詳しく紹介していきましょう。

目次

外壁塗装に必要な免許

外壁塗装工事を扱うにあたって、必要な免許はあるのでしょうか。
実は塗装工事では、戸建ての建設工事と異なり必須の免許というものがありません。
すなわち、誰でも比較的自由に塗装工事業者となることができるのです。

免許が必要ないため、中には悪質な業者も存在しています。
塗装工事は手作業による部分が大きく、品質は担当者の腕次第です。
塗装工事の仕上がりに大きく関わるのは、下処理の部分や下塗りといった、見えない部分なので、手抜きをすることもできてしまいます。
実際に作業をしてもらわないと、業者の腕前がわからないというのが不安な部分といえます。

そのため、信頼できる業者を探すことが、満足のいく塗装工事への近道と言えます。
その一つの目安となるのが、資格や免許の有無です。

外壁塗装に関連する資格

塗装工事に関連する資格は、数多くあります。
取得の難しさはさまざまで、実務経験を要するハードルの高い資格もあります。

資格と一口に言っても、国が定める国家資格の他にも、民間の団体が認定している民間資格もあります。
また、危険物を取り扱う場合など、必ず資格を保有していないとできない作業や、扱えない物がある一方で、技術力の高さを表すための資格もあります。
どういった資格があるのか、資格の信頼度はどの程度なのかも知っておくと業者選びの参考になります。

塗装工事業許可(国土交通大臣許可、都道府県知事許可)

1件500万円以上の塗装工事を受注する場合には、塗装工事業許可を受けていなくてはなりません。
塗装工事業許可とは、建設業許可のうち塗装工事業に限定された許可です。

塗装工事業許可を取得するためには、「塗装工事に関する経営業務の実務経験があること」「土木や建築に関わる国家資格を持っている、高校や大学で専門的な学部で学んでいる、長年の実務経験があるなど、専門知識を持った技術者がいること」「自己資本や預金残高など資金的な信用があること」といった条件をクリアする必要があります。

国土交通大臣または都道府県知事の許可なので、許可を取るための条件は厳しくなりますが、その分信頼度は高いです。
また、許可は5年ごとの更新が必要となりますので、許可を維持し続けられるという点でも信頼がおける業者と言えるでしょう。

国土交通大臣許可と都道府県知事許可の違いは、営業所の所在地によります。
都道府県をまたいで複数の営業所がある場合には、国土交通大臣許可、単一の都道府県内にのみ営業所がある場合には、都道府県知事許可となります。
請負金額や会社の規模は関係ありません。

塗装技能士

塗装の正しい知識や、技術を有していることを認定する資格です。
取得するには、実技試験と学科試験の両方に合格する必要があります。

国家資格であり、職業能力開発推進法に基づき実施される技能検定です。
1~3級があり、1級は上級者レベル、2級は中級者レベル、3級は初級者レベルとなっています。

専門の学校などで学んでいるか、半年以上の実務経験がある場合に3級を受検することができます。
2級は実務経験2年以上、1級は実務経験7年以上を必要とし、受検資格のハードルは高くなっています。

実技試験は作業職種によって分かれており、木工塗装作業、建築塗装作業、金属塗装作業、噴霧塗装作業、鋼橋塗装作業のいずれかを選択します。
実技試験では、ハケやローラー、スプレーなどを用いて、実際に塗装作業を行います。

合格率は6割程度で、難易度は高めです。
合格すると「技能士」と称することができます。
資格を表記する際には「1級塗装技能士」「2級塗装技能士」のように、等級を明示します。

塗装技能士でなければ塗装ができないわけではありませんが、「正しい知識に基づいて塗装を行うことができる」「高い品質の作業を行うことができる」ということが証明されます。
塗装技能士が多数在籍しているような業者や、スタッフの技能向上に力を入れて資格取得のバックアップをしているような業者であれば、高い技術力が期待できます。

足場の組立て等作業主任者

足場の組立てや、解体などの作業には危険が伴います。
そのため、作業においては必要な知識を持った「足場の組立て等作業主任者」をおき、作業の指揮をとらなくてはならないこととなっています。
国家資格のひとつで、技能講習を修了すると資格を取得することができます。

技能講習を受講するためには、「実務経験3年以上」あるいは「専門学科を卒業したのちに実務経験2年以上」といった条件があります。
講習を受講すれば得られる資格なので、難易度は高くありません。
ただ、足場の組立て作業の現場には必ず有資格者が1人必要です。

有機溶剤作業主任者

塗装の際に使用する有機溶剤の中には危険物があり、現場責任者や管理者として「有機溶剤作業主任者」を置かなければならないとされています。
国家資格のひとつで、技能講習を修了すると資格を取得することができます。

有機溶剤の中には火気厳禁のものや人体に有害なものがあるため、作業者の衛生管理や消防上の正しい取り扱いの知識が求められます。
2日間の学科の講習が行われ、実技試験はありません。
受講資格はなく頻繁に講習会が行われているため、有資格者の多い資格です。

外装劣化診断士

現在の日本には空き屋が増加しており、空き屋の再利用や既存住宅の長寿命化が推奨されています。
そこで、住宅の適切な劣化状況を診断できる人材を育て、住宅の有効活用を目的として定められたのが外装劣化診断士です。
「一般社団法人 住宅保全推進協会」が定める民間資格となります。

受験資格はありませんが、実務経験3年以上、建築士あるいは宅地建物取引主任者の資格を有する者を目安としています。
試験では、建物の構造、建築材料、劣化や雨漏りなど不具合が起こるメカニズムについての知識を問われます。

屋根や外壁の劣化状況の調査を依頼する場合に、外装劣化診断士の資格を有している人であれば、適切なアドバイスや提案をしてもらえることが期待できます。

雨漏り診断士

既存建物のストック活用が進む一方で、リフォーム詐欺や手抜き工事などの施工トラブルが増加しています。
特に雨漏りは、不具合の中でも深刻かつ原因究明が難しいトラブルです。
悪徳業者が適当な修理を行い、後で問題になるケースも増えています。

そこで、公正で適切な雨漏りの診断を目的として定められたのが雨漏り診断士です。
「NPO法人 雨漏り診断士協会」が定める民間資格です。

雨漏り診断士の資格は、20歳以上であればだれでも受験できます。
試験では、建物の知識をはじめとして、雨漏りを防ぐための建物の構造や雨漏りの診断方法、実例を用いた雨漏りの対処方法についての知識を問われます。

外壁塗装マイスター

「日本外壁塗装マイスターズ」という団体が認定している民間資格です。
塗装業者の選定に悩む消費者のために、外壁塗装に関する設計・施工の知識・技術が一定基準にある技術者を認める制度が外壁塗装マイスターです。
技術面だけでなく、倫理観や実績、顧客との信頼の有無も考慮して、顧客視点で選定している点が特徴的です。

取得するには、建築関連の国家資格または信頼度の高い民間資格を1つ以上有しており、さらに「色彩アドバイザー」「塗料選定・マイスター」「現場マニュアル・マイスター」「コミュニケーション・マイスター」の4つの資格を有している必要があります。
設立されて日が浅く、認定者はまだ少ないのが現状です。

窯業サイディング塗替診断士、窯業サイディングメンテナンス診断士

「一般社団法人 木造住宅塗装リフォーム協会」が認定する民間資格です。
1990年頃から外壁材の主流となっている窯業系サイディングですが、張替時期を迎える住宅が増えてきています。
そこで、窯業系サイディングに特化して、塗替えや張替えのメンテナンスをアドバイスする専門家として「窯業サイディング塗替診断士」「窯業サイディングメンテナンス診断士」の制度が設けられました。

受講資格として、建築士または建築施工管理技士、塗装技能士、実務経験5年以上のいずれかに該当する必要があります。
1日の講習会を受講し、修了試験に合格すると認定されます。
また、3年ごとに更新講習を受けなければなりません。

戸建て住宅劣化診断士

「一般社団法人 木造住宅塗装リフォーム協会」が認定する民間資格です。
住宅はその立地条件や建築材などにより、1棟1棟の劣化の進み具合は様々です。
そこで、専門知識を持って戸建て住宅を劣化診断できる専門家を養成するために、戸建て住宅劣化診断士の制度が設けられました。

受講資格として、建築士または建築施工管理技士、塗装技能士、窯業サイディング塗替診断士、窯業サイディングメンテナンス診断士、実務経験5年以上のいずれかに該当する必要があります。
1日の講習会を受講し、修了試験に合格すると認定されます。
また、5年ごとに更新講習を受けて更新する必要があります。

有効性の高い資格

様々な資格がある中でも、国家資格である塗装技能士は、1級となると難易度が高く信頼性が増します。
実務経験が受験資格となっている資格も、机上の知識だけでなく経験を伴うので信頼できるでしょう。

また、資格の等級にも注目してみましょう。
塗装技能士であっても、3級は初心者レベルです。
1級とは、試験の難易度や実務年数が全く異なります。
塗装技能士を名乗る場合には、合わせて等級を明記することとされていますので、等級が記されていない場合には注意してください。

有効期間が定められている資格の場合には、期限が切れていないかという点も確認しましょう。
悪質な業者では、古い期限切れの資格を使いまわしているケースもあります。

業者の宣伝で「1級塗装技能士在籍」と掲げられているだけでは、何人の塗装技能士がいるかわかりません。
実際はたった1人しかおらず、作業を担当する人は無資格の人という場合もあります。
「有資格者が何人在籍するのか」「実際の担当者は有資格者なのか」といった情報も得られるとよいでしょう。

資格がすべてではない

外壁塗装に関する資格は、あくまでも補完的なものです。
有資格者であることと、誠実に仕事をこなすこととはまた違います。

資格だけで判断せず、「質問に丁寧に答えてもらえるか」「業者の都合で急いで契約を進めようとしたりしないか」といった基本的なポイントのチェックも重要です。
質問にきちんと答えてくれる、信頼関係の築ける業者を見つけることが大切といえるでしょう。
また、万が一のトラブルに備えて、工事後の保証などのアフターフォローや、工事保険やかし保険などへの加入も確認しておくとよいでしょう。

地域密着で長年の実績がある業者は、大きなトラブルを起こさず経営を続けているという証ですので、安心感があります。
ネットの口コミなどもありますが、業者が自分で書き込んでいたりライバル業者が悪口を書き込んでいたりというケースも少なくありません。
実際に見積もりなどを取ってみて、信頼できる情報かどうかを見極めた方がよいでしょう。

福岡の外壁塗装のご相談は辻塗装まで

外壁塗装工事は免許が不要なため、参入障壁が低く多くのジャンルの業者が扱っています。
ただし、中には悪質な業者も存在しているので、業者選びは慎重に行わなければなりません。

そんな業者選びの際には、塗装に関連する免許や資格をチェックしてみるのもひとつの手と言えます。
外壁塗装工事は、職人の技量によって仕上がりに大きく差が出ます。
有資格者であれば、一定の技量を有していることが期待でき安心です。

もし、福岡で外壁塗装をご検討中なら、私たち辻塗装にご相談ください。
辻塗装は、地元である福岡市近郊で、地域に根差して営業している塗装業者です。
お客様の安心のため、一級塗装技能士をはじめとした各種資格を取得した、優秀な職人が責任をもって施工しています。
塗装の事なら何でも相談に乗りますので、まずはお気軽にご連絡ください。


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