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高耐久な外壁塗装!セラミック塗料の種類と特徴をまとめて紹介

外壁塗装で使われる、セラミック塗料というものをご存じでしょうか?
耐用年数が長く断熱効果が高い、高機能な塗料として近年注目されています。

一方で、セラミック塗料の情報は、まだまだ浸透していません。
これを逆手にとり、誇大アピールをして高額な工事費を要求する悪徳業者もいるようです。

セラミック塗料は、メーカーによっても特徴がまったく違います。
デザイン性を重視した塗料もあれば、耐用年数を重視した塗料もあります。
セラミック塗料のメリットデメリットを正しく知って、自分に合った塗料選びをしましょう。

目次

セラミック塗料とは

セラミック塗料と呼ばれているものは、実際にはセラミックを配合した塗料のことを指します。
砂や石、セラミックビーズのような無機質の原料を配合することで、耐久性や意匠性を高めています。

セラミックの特徴は、硬く熱に強いことです。
ダイヤモンドに匹敵するほどの硬度で、スペースシャトルにも使われています。
しかし、柔軟性がなく加工しづらいといった面もあります。
このような特徴を踏まえたうえで、近年では研究が進み、塗料の原料のひとつとしても使われるようになってきました。

外壁に使われる塗料には、ベースとなる樹脂の違いにより、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素系といった塗料があります。
それぞれ特徴が異なり、耐久性や価格帯も様々です。

セラミック塗料は、これらの塗料にセラミックが添加されたものです。
つまり、セラミック配合のウレタン系塗料もあれば、セラミック配合のフッ素塗料もあります。

基本的に、塗料の耐用年数はベースとなる樹脂によって大きく異なります。
セラミックが配合されていればどれも耐用年数が長いというわけではないので、注意しましょう。

セラミック塗料の利点

セラミック塗料と一口にいっても、幅広い機能の商品があります。

セラミックを塗料に配合する方法も様々で、細かい粒子状にして配合する場合、砂状にして配合する場合、石を砕いた状態で配合する場合など、目的に応じて変化しています。
それぞれセラミックの持っている性能を違った形で活かしているため、機能にも差が出てくるのです。

セラミック塗料の代表的な種類

商品によって機能は違いますが、セラミック塗料は大まかに3種類に分けることができます。
その種類とは、「意匠性を高めるもの」「断熱性や遮熱性を高めるもの」「汚れに強いもの」です。
それぞれ、塗装方法や注意点も異なります。

では、ひとつずつ詳しく説明していきましょう。

意匠性を高める石材調塗料

セラミックからできた石を砕いて混ぜ合わせることで、外壁を石材調に見せられる塗料です。
石材調塗料を使えば、石をまぶしたような凹凸のある仕上がりになります。

本物の石で外壁を作ると重量がでてしまいますが、セラミックを使うことで軽量ながら石に似せた仕上がりにすることができます。
キラキラとした光る石を混ぜ合わせて、高級感を出すことも可能です。

石材調塗料の塗装方法

石材調塗料の塗装方法は、二種類あります。
砂骨ローラーという網目状のローラーを用いて塗装をする「ローラー工法」と、機械を使って塗料を吹付ける「吹付け工法」です。

砂骨ローラーは、スポンジのような素材で粘度の高い塗料を塗っていきます。
塗料をたくさん含むことができ、厚みを付けたり、凹凸模様を付けるのに適しています。

吹付けは、均等にまんべんなく吹付けるのに技術を要します。
密着度を高めるために、吹付け後に、仕上げでクリア塗装を施すこともあります。
その場合、耐久性はクリア塗装の塗料のグレードに大きく左右されます。

石材調塗料の主な商品

石材調塗料の主な商品には、以下のようなものがあります。
日本ペイント、エスケー化研、関西ペイントの三大メーカーの商品の他に、意匠性の高さが強みの山本窯業化工の商品も人気があります。

  • カラーセラミックス(山本窯業化工)
  • キクスイスキンコート(菊水化学工業)
  • エレガントストーン、グラニースタッコ、グラニパステル(エスケー化研)
  • ジキトーン御影、ジキトーンセラローラー(日本ペイント)
  • アレスシリコンストーン(関西ペイント)
石材調塗料の価格

石材調塗料は、凹凸が大きく剥がれ落ちやすいため、最後の工程としてクリア塗装を施すことが多いです。
他の塗料より工程が多くなってしまうため、増えた作業の分単価も高くなってしまいます。

石材調塗料は、意匠性を高めるために、手作業での工程が多くなります。
特に仕上げの段階で模様をつけるような場合には、高度な技術が必要です。
手作業による仕上げ模様は高級感を出すことができる反面、塗装工事の費用が高くなってしまうデメリットがあります。
通常の塗装の1.5倍~10倍近く単価が高くなります。

また、手作業での仕上げは、職人の技量によって出来上がりに大きく差が出ます。
せっかく高いお金を払ってよい材料を選んだのに、仕上がりが今一つとなってしまうのは避けたいところです。
そこで、業者選びの段階では、経験豊富な業者を選ぶようにしてください。

石材調塗料の注意点

石材調塗料は表面が凹凸になるため、塗り替えの際に塗料の選択肢が狭まります。
凹凸が残ってしまう状態で塗料を塗るか、凹凸を無くすために塗膜を剥がすかの二択ですが、どちらもあまり良い施工方法とはいえません。

また、サイディングに石材調塗料を吹き付けて施工する場合には、シーリングとの寿命の差が生じてしまうことも考慮した方がよいでしょう。
石材調塗料が高寿命であったとしても、シーリングは一般的に10年程度で劣化してしまいます。
そのため、シーリングだけの補修が可能かどうかもよく考えておく必要があります。

断熱効果の高いセラミック断熱塗料

セラミックを配合することで、断熱性を高めている塗料があります。
中でも日進産業のガイナという商品は、「断熱塗料=ガイナ」と呼ばれるほどの信頼性と知名度があります。

ガイナは、ロケット開発の技術を応用して作られた断熱塗料です。
断熱性の高い特殊セラミックビーズを主成分とし、セラミックの球体で塗膜を形成し熱を伝わりにくくしています。
一般的な断熱塗料のセラミックビーズ含有率は、5~20%ほどです。
それに対してガイナは、塗料の状態で60%、塗膜の状態で80%ものセラミックビーズ含有量となっており、高い断熱効果が期待できます。

断熱塗料の塗装方法

断熱効果のありセラミック塗料は、吹付け、コテ塗り、ローラーのいずれも施工可能です。
セラミックビーズの含有率が低いものであれば、一般的な塗料と同じように扱うことができます。

一方、ガイナのようにセラミックビーズを多く含んでいる塗料は、塗装に高い技術が必要です。
セラミック含有率の高い塗装を選ぶのなら、技術力の高い業者に依頼した方がよいでしょう。

断熱塗料の価格

セラミックが多く使われているガイナは、断熱塗料の中でも高額です。
一般的に高機能で高価格といわれているフッ素塗料よりも、さらに高くなっています。

しかし、長寿命であることと、断熱性の高さで冷暖房費が抑えられることを考慮すると、トータルコストとしてはお得になります。

断熱塗料の注意点

セラミックを配合した断熱塗料は、近年開発された新しい塗料です。
たとえば断熱塗料のトップであるガイナは、2000年代に入って開発されました。

そのため、施工実績がまだ少なく、15年といわれている耐用年数を迎えた建物もほとんどありません。
そのため、カタログ通りの効果が実証されるかどうかは未知数ともいえます。

また、施工実績が少ないということは、ガイナを扱ったことがある業者が少ないとも言えます。
ガイナの特性をよく知って、適切に施工することができる業者を探すのが難しいかもしれません。

ガイナは主原料としてセラミックが使われているため、塗料が白っぽくなります。
そのため、カラーバリエーションが少なく色味が限られています。
色選びにこだわりがある方は、他の塗料がおすすめです。

汚れに強い低汚染塗料

シリコン系塗料やフッ素系塗料にセラミックを配合し、汚れにくさを高めた塗料です。
微粒子状のセラミックで緻密な塗膜を形成するため、親水性が高まり雨で汚れが落ちやすい特徴があります。
雨筋がつきにくい、カビが生えにくいといったメリットがあります。

低汚染塗料の塗装方法

セラミックが配合された低汚染塗料は、一般的な塗料と同じように扱うことができます。
低汚染塗料の防汚効果を発揮させるためには、できる限りムラの無いように塗装する必要があります。
そのため、低汚染塗料の扱いに慣れた業者だと安心でしょう。

低汚染塗料の主な商品

セラミックを配合した低汚染塗料の代表的な商品には、以下のようなものがあります。
セラミック配合の低汚染塗料は、外壁用の塗料の中ではハイグレードなクラスに入ります。

  • ファイン4Fセラミック(日本ペイント)
  • アレスセラレタン、アレスセラフッソ(関西ペイント)
  • 水性セラミシリコン(エスケー化研)
低汚染塗料の価格

シリコン系塗料と比較すると、セラミック配合のシリコン系塗料はやや高額です。
また、フッ素系はさらに高額になります。

しかし、耐用年数が長いことを考慮すると、コストパフォーマンスには大差がないかもしれません。
初期費用がかかることに問題がない場合は、選択肢の一つとなるでしょう。

低汚染塗料の注意点

低汚染塗料は、親水性を高めて雨で汚れを洗い流すという発想で作られています。
そのため、雨があたりづらい場所は汚れが落ちづらくなる可能性があります。

また、低汚染塗料にはひび割れを起こしやすいという弱点があります。
ひび割れによって浸水してしまうと塗膜が急速に劣化してしまい、せっかくの防汚効果が発揮できなくなってしまいます。
ひび割れを見つけた場合は、早めの対処が必要です。

セラミック塗料を扱える業者

セラミック塗料といっても、種類によって効果は様々です。
業者によっても得意とする分野が異なるので、まずはセラミックのどのような効果を期待するのかを絞り込んでください。

セラミック塗料は開発されて日が浅く、まだそれほど普及していません。
扱ったことがないという業者も多いので、セラミック塗料での塗装をしたい場合には、施工実績なども確認するようにしてください。

悪徳業者には注意

特に訪問業者でのトラブルで、セラミックを誇大アピールし、高額の工事費用を請求するという事例がよく聞かれます。
もし、突然やってきた訪問業者がセラミック塗料を勧めてきたら、一度疑ってみた方がよいかもしれません。

「セラミック塗料を使うと30年以上塗り替えしなくてよい」「断熱効果がとても高く冷暖房費が削減できる」といった謳い文句は注意が必要です。
現段階では、セラミックを配合しただけで30年も長持ちする商品はありません。

また、セラミック塗料には、配合率の決まりがありません。
つまり、ほんのわずかしか配合していなくても、「セラミック塗料」と呼ぶことができてしまうのです。
これにつけこんで、質の悪い塗料を使う悪徳業者もいます。
特にオリジナル商品の場合には、価格に見合った品質かどうかを確認してください。

悪徳業者の場合には、見積書の書き方がいい加減だったり、工事の説明を求めても曖昧な回答しかもらえなかったりと、塗料の選択以外にも疑問を持つような対応があるはずです。
また、急いで契約を迫るような場合も要注意です。
冷静に判断し、相見積もりをとって他の業者と比較しながらじっくりと業者選びをすると、失敗のない業者選びができます。

セラミック塗料自体はとても高機能で優秀な製品なのですが、悪用する業者もいます。
そのため、情報をしっかり集めて見極められるようにしてください。

セラミック塗料の事なら経験豊富な辻塗装にお任せください

外壁用の塗料にセラミックを配合した高機能な商品がありますが、まだ開発されて日が浅く、知られていないこともたくさんあります。
セラミック塗料は高機能ですが、メリットデメリットをよく理解した上で選択すると、外壁を長持ちさせることができるでしょう。

ただし、一部でセラミック塗料のイメージを悪用して、高額の工事費用を請求する悪徳業者もいるので注意が必要です。
セラミック塗料を選択するなら、より技術力の高い業者を見極めなくてはなりません。

もし、福岡で外壁塗装をご検討中なら、私たち辻塗装にご相談ください。
辻塗装なら、創業より36年間培ってきた豊富な経験と確かな技術力で、塗装の難しいセラミック塗料でも高品質の外壁塗装が実現できます。
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